大人の音楽・オトナバンドのススメ

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「音楽を聴く人」が減っている

先日、「音楽を聴く人自体が減っている」というニュースを目にしました。

とりあえず日本に限った話です。

2000年代前半まで、ディスク媒体が主流だった「音楽の聴き方」が、
2005年頃からの音楽配信の普及で、CDの売り上げが減少してきました。

そして、YouTubeなどの無料で音楽が聴ける媒体が
“当たり前”になってくるに従い、

と同時に、レコード会社やプロダクションが
積極的にマーケティング手段のひとつとして、
そういう媒体を利用するに従い(にもかかわらずと言ってもよいけれど)、
音楽配信の売り上げすらも落ちてきていました。

ちなみに音楽ソフト全体の売上のピークは1998年。

宇多田ヒカルのデビュー年で、和製R&Bが流行した年です。
アイドルもモーニング娘。が売れていました。
90年代は初期のバブルの残り香、
中期の小室ファミリー全盛期を経て、
ミリオンCDが連発されていた最後の年ですね。

それ以来、右肩下がりです。

そして、2015年には、顕著に
「音楽すら聴かない、音楽に無関心な層」の割合が増えていたのです。

この原因はいろいろ考えられると思いますが、
(1)可処分時間の減少
(2)可処分所得の減少
(3)音楽消費の満腹感
を上げられると思います。

(1)については、
スマホの普及により、昨今のゲームアプリブームや、
スマホのネット閲覧などが当たり前になり、
音楽を聴く時間が相対的に減っているということです。

スマホは音楽プレーヤーにもなるのですが、
スマホに曲を入れて聴く人というのは、あまり多くないようです。

自分のまわりでも、スマホとは別に音楽専用のプレーヤーを持っている人が大半ですね。

(2)については、
いわずもがな、この20年ほど続く不況のせいもあり、
他にお金を使うことがたくさんあるのに、
音楽の購入にお金を割いている場合じゃないというところでしょうか?

(3)については、
すでに持っている音楽で満足し、
新規楽曲の購入への意欲は持たない、ということです。

これは頷ける気がします。

これまで星の数ほどの曲がリリースされ、
お気に入りのバンドが解散したりすれば、
そのバンドの新曲はもう出ないわけですから、
既存の曲を聴き続けることになります。

自分の琴線に触れるニューカマーなんて
そうそう現れませんから、そうすると、
「過去の名曲」をくりかえし聴く(それも膨大な数があるわけで)
ということになりますもんね。

このまま音楽産業は廃れていくのでしょうか?

      2016/05/06

 - 音楽雑記帳